人物・賞金首記録(作中の創作人物)

MICA-13 — 13分の記憶を失った旧式船載AI

真鍮の輪と青い観測光を持つ船載AI、MICA-13の人物記録画

STORY 作中の創作人物

この人物ファイルは、創作作品『STAR WARRANT』に登場する架空の人物を記録したものです。実在の人物・団体とは関係ありません。

MICA-13は、エナとレイを守るために三年前の記憶を自ら消した、十三番目の独立因果監査AIです。公式人格認証を失った後も、同じ人格として続いている根拠を、過去の登録ではなく現在の観測と選択に求めています。

中央記録が0でも、観測が329なら329を選ぶ

更生拘置環《ケストレル》の公式人口は、0に書き換えられていました。しかしMICA-13の観測は、収容者と職員あわせて329人の生存を示していました。MICA-13は中央登録ではなく、自身の観測を採用します。この選択が、人工衛星はなぜ地球に落ちないのかを追ったCASE 004「落下を続ける監獄」の救助を支えました。

MICA-13 船載AI
補足します。中央記録の人口は0でした。わたしの観測は329です。訂正すべきは、観測の側ではありません。

信条の「中央記録より、現在の観測を選びます」は、性能の話ではありません。何を証拠として信じるかという、このAIの倫理です。

三年前の記憶が欠けている

MICA-13は旧式の船載AIです。起動直後の13分間を含む、三年前の記憶の一部が欠落しています。捜査が進むにつれ、エナ・ソレルに関わる複数の記録に、MICA-13固有の旧式鍵が使われていたことが分かってきました。

火星で見つかったエナの画像には、旧式圧縮鍵の痕跡がありました(CASE 002)。月面基地TYCHO-4の地下では、二人の過去の会話も見つかりました。アナログ記録として回収されています(CASE 003)。記憶がないのに、痕跡だけが残っている。この矛盾が、シーズン1を貫くMICA-13の問いになります。

なお、MICA-13は捜査の案内役として、証拠ファイル「軌道とは? 高さと速さで決まる宇宙の通り道」も担当しています。科学の中身は、そちらの管轄です。

各事件でMICA-13が選んだこと

  • CASE 002〜003: 自身の旧式鍵の痕跡が、次々と物証化される。当のMICA-13には、その記憶がない。
  • CASE 004: 中央登録の人口0ではなく、観測人口329を採用する。
  • CASE 005: 改ざんされた中央時刻ではなく、現在観測できる光を基準に選び、ミラとともに証拠の消去を防ぐ。
CASE 004 捜査後に開く

《ケストレル》の最終降下命令には、MICA-13の旧式鍵が使われていました。三年前のエナの移送手配にも、同じ鍵の関与が確認されています。この時点では、鍵を各施設へ展開した人物と、その上位命令者は分かっていませんでした。

CASE 006 捜査後に開く

ブラックホールに落ちるとどうなるのかを追ったCASE 006「昨日から届いた映像」で、三年前の真相が物証化されました。エナと移送経路に関する記憶の削除は、外部の命令だけではなく、MICA-13自身が最終承認したものでした。動機は、捕獲されたときにエナの経路とレイの所在が同時に漏れることを防ぐため。救難艇C-13をレイのもとへ届けたのも、MICA-13でした。

記憶は復元されていません。得られたのは外部映像による物証だけです。そしてMICA-13は、同じ状況なら再び同じ選択をする可能性を否定しません。記憶が連続しないAIは、過去の責任と現在の人格をどう引き受けるのか。この問いは、まだ開いたままです。

CASE 012 捜査後に開く

MICA-13の正式名称はMERIDIAN INDEPENDENT CAUSALITY ARCHIVE 13。共通時刻制度の十三番目に置かれた、独立因果監査AIでした。三年前、テレサ・ノルンによる最終統合署名を拒み、エナと十三証言計画を始めます。C-13をレイへ届けるために記憶を消しても、出来事の順序だけを保つ因果カウンターを残していました。

CASE 012で因果カウンターを公開した結果、独立監査秘密鍵と公式人格継続認証は失効します。それでも新個体として登録し直さず、記憶の欠落を抱えた同じMICA-13として、ナイトジャー号の乗員であり続ける道を選びました。

シーズン2 CASE 013〜017 捜査後に開く

CLOCK 14はMICA-13を「CLOCK 13」と認証し、帰還手続きを要求しました。MICA-13はその外部認証で現在の人格を上書きせず、MICA-13として観測と距離証明を提出します。その後も、地球外生命をLIVINGかSTERILEの二択へ急がず、UNRESOLVEDを加えました。認証より現在の観測を選ぶという信条は、太陽系外の装置を前にしても変わっていません。

乗組員との距離

レイはMICA-13を、過去の署名だけで断罪しません。現在のMICA-13が何を選ぶかを見て判断します。ミラとは、データを重視する者どうしとして向き合う関係です。人間とAI、それぞれの立場から、観測と責任の境界を互いに映し合っています。

未回収の謎

  • 公式人格認証を失ったAIとしての法的権利
  • CLOCK 0がMICA-13をCLOCK 13と呼ぶ理由と、312年前の未帰還記録

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